空を飛ぶ夢と挫折-4

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写真は、現在の和田好正のスキーシーンです。
場所は、札幌近郊の朝里岳シークレットルートにて撮影(Kuraさん)

知られざるプロセス! 連載文の続き~

中学一年生の時に急性肝臓炎に続いて2回目の長期間に及ぶ治療だ。
今回は事故による大けがになってしまった。 まかり間違えば、一生半身不随で不自由な体になっていたかもしれない。 紙一重だった。

ベッドで考えていたことは、未来についてだった。まずは入社して間もなく3ヶ月も休んだ会社はどうなる?
もう一つは、夢だったプロスキーヤーへの道はどうする。
この体は一体どうなるんだろう。と未来への不安が怒濤のように押し寄せてくる。挫折感で一杯になった。

2週間後、やっと自分の力でおしっこをすることが出来た。凄く嬉しかった。自分の力でしたことが、こんなに嬉しいこととは?実際にこうなって見ないと分からないことだった。

いつも膀胱の尿管にホースを入れて排泄を助けてくれていた若い看護婦さんは「良かったね!」と言ってニコッと笑顔を見せた。でも起き上がることは、まだ出来なかった。

ギプスが着いたままで、約1ヶ月が経った。ギプスは骨が完全に固まるまでの2ヶ月間は動かずにじっとして居なければダメだと院長は言った。しかし寝たきりでじっとしていることは、もう限界だった。

会社の上司が給料を持って来てくれた。休んでいても給料が出るのか?と思ったが、これは保険で出るらしい。
何も仕事をしていないのに給料を貰えることに、びっくりと正直申し訳ない気持で一杯だった。会社員の強みなのか?

病院の入院費用も保険で出るし、お金は使うことは無いので貯まる一方だった。
もう我慢が出来ないほど限界が来ていた。
ギプスを、遂に取る時が来た。何が大変だったかと言うと、あちらこちらと痒くてしょうが無かった。特にお尻の尾骶骨(びていこつ)が出ているところが当たり、痒くて赤くなっていた。

亀の甲羅のようなギプスを付けている事態がストレスだった。取り除いた後は自由を得た気持ちで、地獄から天国に来たような気持ちだ。院長はギプスを取ってもまだおとなしくしていないと、骨が曲がってしまうからな!と強く注意された。

私は何言われようと、ギプスを取り除いた開放感に嬉しくてたまらなかった。
日に寒くなって行った。カレンダーを見ると、もう9月だった。7月の暑い時期に入院してから、約2ヶ月間を過ぎていた。

母に言ってスキー雑誌を買って来て貰った。
唯一の楽しみは、本を読むことだった。
ベッドで何回も読み直しているうちに、滑りたいという気持ちになった。

挫折に満ちていた地獄のような気持が、一気に気力が漲って来た。滑りたいという気持が、私を動かした。トレーニングをしなければ今冬に間にあわなくなると思った。そうだ、病院内で出来る限りのトレーニングをしようと思った。

始まった病院内トレーニングは、階段を歩き屋上に行って屈伸トレーニングと腹筋などを行う。本当はまだじっとしていなければ成らない時期だった。

看護婦さんがチクリ、院長の耳に入ってしまった。
ガッツリ怒られてしまった。「まだ動いてはダメだ!背骨が曲がっても良いのか?」と言われた。

私は少々曲がっても構わないと覚悟を決めてトレーニングを続けた。その後もしばしば注意を受けていたが言うことを聞かずにトレーニングを続けた。その結果、少しだが曲がってしまった。

約3ヶ月間の入院を経て10月に無事に退院した。
家に帰ってから約2週間は、自宅療養してやっと会社に復帰した。

会社に行くと、急に無理な仕事は出来ない。と言って、軽い現場回りの仕事を最初にすることになった。
体はほぼ完治していたので、リハビリも兼ねてスキー練習も始めた。

この冬はあっという間に通り過ぎて雪も消えて春を迎えたころ、あの大けがを起こしたハンググライダーは、何処へ消え失せたのだろうか?探したが、家の周りにはどこにも見あたら無かった。


このような大怪我をして地獄を味わったハズなのに、また探し始めたハンググライダー?
彼は、一体何をしようとするのか???


つづく~


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この文章には関係のない写真で、現在のスキーシーンです。
ロケーション/大雪山パウダースキーツアーから、ガイド中のスキーシーンです。(2019’2月 ヘルメットカメラにて撮影)

P.S~時間がある時に思い出しながら、過去のデーターを調べながら、書いているので時間が掛かっています。
直ぐに続きが出せないのが難点ですが、根気良く読んで頂ければ嬉しいです。

申し訳ないと思いながら自分のペースで書かせて頂いているので、ストレス無しで進めている事をお許し下さい。
でも正直で本当のことを書いていますので、自分でも笑いながら書いていることもあって面白いと思っています。
雪が全て溶けたら、もう少し早く進められると思っています

よろしくです    




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