第10章 奇想天外の訓練

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 雪と強風が混じり合いながら、私の額に刺すように攻めて来る。

 どこにも、隠れる場所は無い。

 打ち寄せる白波を見ると、厳しさが一段と増したような気持ちになった。

 ブーツにアイゼンを取り付けて38度の斜面を登って行くと、更に10度も増した47度の急斜面になった。

 真正面の雪壁だけを見てここまで登って来た私は、ふっと振り返った。 そこで見えた景色は、白波と日本海の荒々しい海が迫っている迫力ある大自然の姿でした。


 富士山のロックスキー終わり、最終段階に入ったと悟った。

 次の段階は、マッターホルンを、想定した訓練を約2年間積んでから挑もうと決心した。

「岩と雪と氷」と言う三つのキーワードが、頭に浮かんだ。マッターホルンを滑る為には、この三つの項目と最大の斜度に対しての恐怖感を体験して克服しなければ、山に飲み込まれてしまうと思った。でも克服などは、出来ないと思った。

 1983年の秋深まる北海道で訓練が始まった。

 まず最初にやったことは、頂上から滑り降りて来た時にスキーで70度以上の断崖絶壁の北壁を降りる時にスキーを履いて降りなければならない。 その時の想定した訓練をやりました。

 場所は、札幌から約1時間で行ける小樽に大変適した場所がありました。

 登山家にサポートを、お願いして訓練を始めました。それは、奇妙に見える訓練でした。

 雪も無い岩山での訓練ですから人に見られたら、この人は一体何をやっているの? と思うことでしょうー。

 しかしここは、そう簡単に見学が出来るような場所では無い。


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 ここは赤岩と言って昔からロッククライミングの場所として有名なところではあるが、あまり人は訪れない。

 一応登山道路があり頂上からは海の日本海が一望出来る絶景の景色が広がっている。奇岩を見ると、圧倒する光景です。

 その岩の上に立つと縦2m横3mぐらいのスペースしか無いところから断崖絶壁の90度の壁、またはオーバーハング状態の岩斜面に、スキーを履いて降りるのです。

 こんな練習は、私も初めてでした。 しかし絶対にあのマッターホルンでは、あり得る実践的な訓練になると思いました。

登山家がまずロープを上でロックをして下へ垂らす。30mロープです。降りる距離は25mぐらいでした。
 私の装備は、普通にスキーを滑るスタイルに登山用のハーネスを着用してカナビラ・下降する時に使用する8カン、登降器&下降器などをハーネスに取り付けて準備を始めた。


つづく〜



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